十二人の怒れる男 [DVD]
よく、欧米の人はディベートやらプレゼンやらが日本人に比べて断然うまいという話を聞く。
それは国民性とかではなく、学校がそういう機会を多く設けて学生がみっちり鍛えられるからだそうな。
日本の裁判員制度。本当に大丈夫だろうか。
とるにたらないことでも、疑問を投げかけることが欧米人なみにできるのでしょうか。
自分は、そこまで自信が無いっす。
1時間半の短い映画。
だからモノクロでもへっちゃらです。
せまっくるしい、あつっくるしい部屋の空気。
殴り合いの喧嘩になる寸前の緊張感。
ほぼワンシーンの映画でこんなにハラハラできるなんて、やっぱ映画は素晴らしい。
ステレオタイプな意見しか言わない人。
早く議論を終わらせたくて適当なことしか言わない人。
どっちつかずな人。
みんな活き活きと演技してます。
ラストも最高。
十二人の怒れる男 (コレクターズ・エディション) [DVD]
この映画は、かつて日曜洋画劇場で初めて見ましたが、その時の吹替えの印象が強く、ヘンリー・フォンダは小山田宗徳、リー・J・コッブは富田耕生、E・G・マーシャルは穂積隆信、ジャック・ウォーデンは大塚周夫、マーチン・バルサムは小林修という豪華キャストのものでした(Wikipediaに詳しく載っている)。特にフォンダとコッブの声に関しては、いわゆるFIXと言われる人であっただけに強烈な印象として残っています。このDVDに収録されている日本テレビバージョンは、私は見た記憶がなく、感じとしては悪くないのですが、やはり、小山田氏の落ち着いた威厳のあるフォンダ、富田氏の迫力あるコッブの声で聞けたらなあと常々思っています。有名な映画ですので、テープは残っていると思うのですが、何とかならなかったのでしょうか。今回はコレクターズ・エディションということで期待したのですがだめでした。ブルー・レイ発売時には何とか考慮して欲しいと切にお願いします。内容については、既に定評のある法廷物の大傑作で言うことはありません。
12人の怒れる男 [DVD]
オリジナルは1957年に製作された「12人の怒れる男」。そして1997年に一度同名でリメイクされています。以前両方ともVHSで見ていて、全く同じ脚本ながら胸が熱くなるのをふつふつ感じました。まさに演技合戦で、狭い陪審員質の中だけのシーンで12人の陪審員が全員素晴らしい演技をしてくれました。今回のリメイクはロシア産。オリジナルのヘンリー・フォンダのようなキレ者がどこにも見当たらず、ちょっと違和感があったのですが見続けるうちにそんなものは消し飛びました。戦争シーンなどいらないなとも思っていましたが、それもとても重要なシーンだと最後になってわかりました。リメイクといってもそれはもうまさに名作。心理戦を仕掛けてくるので見ている側も真剣に見入ってしまうし、ナイフを持って踊るシーンとバックミュージックで心が躍る。最後の最後で少しだけわからなかったのでもう1度見てみましたがまだ少しわかりません。リメイクだといってガッカリするシーンなど1つもなく素晴らしい作品です。
十二人の怒れる男 [DVD]
一人の少年の父親殺人疑惑事件の陪審員として呼びだされた年齢も、生まれも育ちも、思想も暮らしもまちまちな12人の市民が繰り広げる密室内の討論劇である。
状況証拠から予断に囚われ、はじめはヘンリー・フォンダ一人を除いて全員が有罪を確信していたのだが、疑問を懐いたこの建築家がひとつひとつの問題点を解明していくそのプロセスが、スリルとサスペンスを呼ぶ。
有罪説と無罪説の論理的な戦いというよりも、猛暑にいらだち、野球や私事にかまけて早く評決して帰宅したい多くの普通の市民たちと人間の生死に誠実な判断を示そうとする一人の男の良心のせめぎあいが、この映画の主題である。
最後まで反対し続けるリー・J・コップの孤独な心情がまことに哀れであるが、一二名の無名の市民の良識に一人の人間の命運を託す合衆国の法的制度の素晴らしさと恐ろしさを、二つながらに体感する映画でもある。
朝っぱらからオオミズアオの幼虫を4匹も殺してしまって気色悪し 蝶人
12人の怒れる男/評決の行方 [DVD]
作品のテーマはとてもはっきりしていて、とにかく“疑わしきは罰せず”の鉄則を強調するものに仕上げられていた。
それだけに、人一人の命を左右する評決の重みを感じ、いいかげんな態度では望めない陪審員のあり方を問うものだった。
登場した俳優陣の顔ぶれは、これまた見事なもので、テレビ向けに作られたとは思えないほどの存在感と重厚さをかもし出していた。
ジャック・レモンの冷静で客観的な問いかけには、演技を超えた孤高の魂さえ感じた。
また、ジョージ・C・スコットの際立つ存在感には、目を見張るものがあった。
裁判員制度が導入されて間もない日本では、一見の価値がある作品だと思う。