九月姫とウグイス (岩波の子どもの本)
初めて読んだのは小学校の低学年でした。今ほど児童書がふんだんには無くて、おそらく当時の絵本から
ぼちぼち卒業しかかった頃に手にしたのでしょう。
良い行いを重ねれば幸せになれる、悪い行いを積めば罰が当たるという、ごく普通のパターンのお話
ですが、王さまのところにこんなにたくさん次々と子どもが生まれることがなんとも不思議に感じたことを
覚えています。
かごの中でオウムは飼えてもウグイスは飼えないのだと、子ども心にぼんやり思ったものです。
人も同様に、それぞれ自分が生き生きと生きられる世界があり、他人もその世界を各自がもっていることを
認め合うことが大事でしょうね。
ウグイスは、その後もりへ帰ったのでしょうか。
小学校低学年の私がサマセット・モームを読んでいただなんて、びっくりしました。