X-レイの瞳を持つ少年
1996年、BABYLON ZOOの1stです。
いわゆる一発屋で、「知ってる人は知ってる」、「知らない人は、全く知らない」のでは?と思います。
BABYLON ZOOは、英国出身の4人組で、
アジア系インド人とネイティヴ・アメリカンの血を引くJas Mannを中心としたバンドです。
「Spaceman」は、当時、海外でLevi'sのCMに採用され、大ヒット!
英国では、1週間で50万枚のセールス、毎週のバックオーダーはTHE BEATLES以来の数でした。
サウンドは、インダストリアル風なギターに、浮遊感漂うメロディーをボーカルやシンセでかぶせたような感じです。
縦ノリではなく、「Heavyサウンド & 浮遊感メロ」による、混沌とした世界です。
また、英国出身らしく、ブリット・ポップ、David Bowieなどを感じさせるメロディが出てきます。
インダストリアルとHeavy Rockとを融合させ、
英国的メロディや浮遊感メロディで、Heavyな混沌世界にトリップできる1枚です。
(知らない方は、とりあえず、「Spaceman」をYou Tubeで試聴してみてください。「Babylon Zoo」で出ます)
(参考)
日本盤は、ボーナストラック3曲「Metal Vision」「Blue Nude」「Spaceman - The 5th Dimension」収録。
キング・コング・グルーヴァー
「大ヒットシングル→アルバムこけてワゴンセール→ひっそりとセカンド」という不遇の塊、バビロン・ズーのセカンドです。
ほとんど誰にも聞かれていなさそうなのに、中古屋さんでは時々見かけます。
何故?
というわけで、本題ですが、実は結構聞けるアルバムです。
しかしファーストに空気こそ似ていますが、そこにあった胡散臭いまでの壮大さは影を潜め、全体にポップ&チープな感じに変貌しています。
より70年代グラムの音を目指したのでしょうか?
あまり残るものはない、といえば残念な感じもしますが、さらりと聞けて心もそこそこ躍る、というのはポップアルバムとしては及第点なのではないでしょうか。
アルバムを通して世界観も統一されており、散漫な印象などはありません。
ファーストが好きだったならその延長フォーマットと思い聞くと良いのかも?
個人的には1曲目の第一声であり、タイトルにもなっている「オール・ザ・マネーズ・ゴーン」の自虐っぽさが好きだったりします。
また、ブックレットの最後は「To Be Continued」となっていますが、果たして続くのか?
気になるところであります。