ビューティフル・ネーム (新潮文庫)
私は今、本当にエライことしてしもたなあと、後悔に苛まれています。サギサワメグムという作家の存在を知りながら、デビューから何冊かは読みながら、なぜ、鷺沢さんが生きて書いている「現在形」で、彼女の作品を読んでこなかったかと。
図らずも鷺沢さんが亡くなって、遺作や、最晩年にあたる頃の作品から読みはじめてしまった私には、ちょっと辛い。こんなふうに遡るように鷺沢さんを知っていくのは、胸に迫るものがありすぎて、ちょっと苦しい。センチになるのは趣味じゃないけれど、私と鷺沢さんは、こういうかたちでしか巡りあえなかったんや・・・と、気持ちを落ち着かせています。
『ビューティフル・ネーム』。自らの出自と、生きるべき態度を探り続けた鷺沢さんにふさわしい、きりりとした明るさ、決意などが作品の世界にいいようのない輝きをもたらしています。「眼鏡越しの空」は秀逸です。
作家の遺稿なんて、はるか昔、重たい全集をひねくりまわしていた頃以来です。「ぴょんきち/チュン子」「春の居場所」。明るさを漂わせた遺稿です。よくぞ本にして下さったと、出版社に感謝していますが、やっぱりセンチになってしまいます。もう、このあとはないんだ・・・と、悔しいような気分になってしまいます。
まだ読んでいない鷺沢さんの作品に、そんな気持ちをうずめてみます。
ベスト・ソングス ゴダイゴ・ベスト・アルバム
誰もが聴いた事があるゴダイゴのヒット曲がこの1枚で聴けます。
(ファンにはちょっと物足りないシングル曲で構成されています)
そんなにファンじゃない方には思わず懐かしい~と思う曲が沢山。
デビュー曲「僕のサラダガール」から発売順に曲目が並んでいますので
ゴダイゴの歩みがわかる入門編と言ったところでしょうか。
今聴いても数十年くらい前の楽曲とは思えない新鮮さがあるので
そんなにファンじゃない方にこそ買って欲しい1枚です。
What A Beautiful Name
70年代後半、私はリアルタイムで彼らのファンでした。アルバムで言うと「マジック・カプセル」あたりは最高に盛り上がってた時期ですね。それが「MOR」頃からトーンダウンしてきて・・最近の同窓会的雰囲気での再結成だけは見たくなかった。でも・・このアルバムは最高ですよ!まさに新しいゴダイゴなのです。当時のタケ&ミッキーというコンビではなく、メンバー全員の個性がぶつかり合い、すばらしく融合されている。ミッキーいわく「当時のコンビネーションではいい作品が出来なくなった。しかし、またいい作品が出来るようになれば再結成する」・・まさにその時が来たんですよね。期間限定というのがとても残念ですが、またその時が来るのを楽しみにしています!
ビューティフル・ネーム
鷺沢さんの本、これがはじめてでした。
そして、私が読んだ時にはこの方は既にこの世にはいませんでした。
明るくて、読みやすい本です。
内容は在日の方たちの話で、なんだかちょっと考えさせられました。
でも、そんなテーマだけれど決して重くなくて、あくまでさらりと。
未完成で終わってしまったこの3部作、完成作で読みたかったです。
でも、決してできそこないじゃないです。読む価値はありますよ