原点―勝ち続ける組織作り
WBCで我々日本人に勇気を与え、プロ野球界において巨人軍に、前楽天監督野村氏が言う所の「無形の力」を蘇らせつつある原監督自身によって書かれた1冊
本書の中で自己犠牲の大切さと自立の精神の大切さを何度と無く説き、強い集団とはこういうものなのだな、と教えてくれる1冊
ただ、この考え方だけでジャイアンツが強い訳ではないし、他の球団がこういった考え方をしていないから弱い訳でもない
原監督が与えられた環境は、あまりにも特別だ(中日の選手や松井選手等一部例外はあるが、日本人プロ野球選手の中から自分が力が有ると信じる選手のみを集められたWBCでの監督や、前年最多安打を記録した他球団の4番やエース・クローザーを母体企業の力を使って集める事が出きるジャイアンツの監督)
これらの土俵の上に立った著者の実績を、その他の監督達と比べ評価するのは少し違う気もする(もちろん素晴しい結果を残している事に間違いは無い)
いずれにせよ今現在、国内で最も強い球団の監督の考え方や方針が非常に分かり易く書かれており、野球に興味の有る方にはお勧め出来る1冊と言えるだろう
(WBCでチームに参加しなかった選手について書かれている所や、1度目の監督の退任について書かれている所はその他の所と違って、原監督の人間らしい一面が覗けた気がする
こういった部分がもう少し多くても良かった気がするが、これはちょっと俗っぽいリクエストだろうか?)
涙の完全制覇 原ジャイアンツ日本一 ~GL決戦2002~ [DVD]
平成の怪物松坂が先発する第一戦から巨人打線が爆発!!シーズン中同様に活躍するジャイアンツナインの姿を素晴らしい映像と的確な解説・VTRが随所に入り、臨場感のある試合展開が存分に楽しめます!一見、巨人の圧勝に見えるこの日本シリーズも、各試合毎にその試合を決めるプレーがあることを改めて知ることができます。個人的には「男には勝負せなあかん時がある!」というセリフと共に全身全霊をかたむけてプレーする清原選手の姿が忘れられません。もうとにかく、巨人ファン必見の一品です!!
原辰徳 勝利をつかむ情熱の言葉
2009年は原監督の年となりました。名実共に球界を代表する野球人となりました。
そんな原監督が、2001年に監督に就任した年、「ジャイアンツ愛」という一見不思議な言葉を使いました。あの頃、正直「大丈夫かな?」と思っていました。しかし、最近の原監督の言葉を聞いていると、なぜか、「なるほど」と思ったり、心地良い感覚がある事が多くなりました。
先日テレビ番組で原監督のお父さん(原貢元東海大相模、東海大監督)を「原先生」と教え子たちが呼んでいる場面がありました。お父さんはすばらしい指導者だと思います。そのとき感じたのは、原(辰徳)監督も「原先生」なのではないか?野球だけではなく、野球を通じて、人間育成とか人として成長していくのを目指しているのではないかと思いました。
この本には、原監督が目指している野球が言葉によって凝縮してあります。それは、私たちにも通じる言葉ばかりです。この言葉で原監督から勇気や希望をもらって私たちも成長していこうと感じることができます。
構成は、言葉がページの真ん中に書かれていて、下のほうにその説明が書いてあります。言葉は全部で200くらいだと思います。私は、2時間くらいで一気に読んで、気に入った言葉は手帳に書きました。この言葉を私も選手同様に聞いて大事にしていこうと思います。