ラスト・タイクーン (角川文庫)
もし、本書が完成版だったら、☆をもっとつけていたと思う。フランシス・スコット・フィッツジェラルドという、アメリカ文芸界の中の悲しき存在、としての遺作なのだから。実際、読み進めて、「なんでこんなところで切れてしまっているんだ?」と感じてしまうくらい「もったいない」。「夜はやさし」には私はあまり感心しなかった。「我が失われし町」に代表される短編のほうがずっと出来がいいから。話を戻そう。映画の脚本も書いていたフィッツジェラルドが、もっと長生きして本書を完成させ、映画もヒットしていたら、米国の歴史は一変してしまっていたのではないだろうか、と思ってしまうほど、惜しいところで本作は未完状態。がっかりだ。
でも、健在だったころのフィッツジェラルドを知っていて、未読で興味があったら読んでみてください。読んでみて、未完状態の小説に、フィッツジェラルドがどんな思いを馳せていたか、考えてみるのもいいですよ。
LET IT DUB
LOVE TKOのEP以来、中西俊夫の作り出すサウンドのファンだ。UKから日本へ帰国後の第一弾アルバムということで、あのEPにもあった妖しいカッコよさが充満している。それはマイルスやイーノの音像の実にすばらしい発展形といっても良く、そこにニューウェーブ期を想起させるエッジのビシッと効いたギターが…また妖しくうねるのだ。なおCDはなんと六角形の変形ジャケットに入っている。もうその事実だけでも購入の価値あり、そして肝心の中身は末永く楽しめるものと太鼓判を押そう。今後も大期待します。
経営シミュレーションでは一番好きです。
ただアトラクションを設置するのではなく、コースターの周りを建物で囲いビックサンダーマウンテン風にしたりと、個性的な遊園地がデザインできます。
花火なんかもプログラムを組んで打ち上げたりと、それだけでも楽しいです。
正規にVistaとWindows7に対応しているのもいいところ。
古いゲームなので、フル3Dとは言え最近のパソコンならサクサク動くと思います。
スペックは面倒なんで書きませんが、4万で買ったノートPCにシムズ2のデータセットをフルに入れた状態。シムシティ4やホームページビルダーなんかも入れた状態で、普通にTVゲーム並みにサクサク動いています。
Rollercoaster Tycoon 3 Deluxe (PC) (輸入版)
日本語版ではないことで購入を迷っておりましたが、買ってよかったです!
本作品は、がんばれば本当に自分の好きな遊園地がデザインできると思います!
RCTシリーズは初プレイだったのですが、RCTのクオリティーに驚きました!
また自分で作ったアトラクションに乗ることができるのですが、こだわって作ったコースターなどに乗った時は感動しましたよ!とてもやりがいのあるソフトなんではないかと思います。
もちろん英語でのプレイを余儀なくされますが、ゲーム慣れされている方や、英語がある程度読める方なら十分プレイできるのではないかと個人的には思います。私は、英語がそこまで得意ではないのですが、なんとかプレイできています。
経営ゲーム好きの方や、他のゲームではありますがテーマパークにはまった方は、かなり楽しめる作品だと思いますよ!
本作品は、拡張パックも一緒に導入されており、非常にお買い得なので、是非プレイしてみてはいかがでしょうか。
ラスト・タイクーン [DVD]
アーヴィン・サルバーグは大MGMを実現させたプロデューサーとして
映画史にその名を残す。
MGMは今やラスヴェガスのホテルの方が有名になってしまったが、
1920年代から50年代まではハリウッドの帝王として君臨した。
その中心にいたのがルイ・B・メイヤーとサルバーグだった。
そもそもはカール・レムリ率いるユニヴァーサルに経理の一社員として
入社したのに、あれよあれよの大出世。この役を演じられる俳優は
デニーロくらいしか思い浮かばないだろう。
F・スコット・フィッツジェラルドの原作は映画史よりも、37歳で
急逝した大製作者の恋愛に焦点を置いていた。ゆえに本作もソフトな
仕上がりになっている。メイヤーとのバトルなどのシーンを期待すると
違う印象になるだろう。
カルヴァーシティの旧MGMスタジオ(現在はコロンビアのソニーピクチャーズ
スタジオになっている)は厳重警備ながら、実はスタジオツアーも組まれている。
サルバーグとメイヤーが議論を戦わせた食堂などもそのまま残っており、
MGMやサルバーグファンの方にはぜひ訪問をお勧めする。
映画としてはデニーロとJ・ニコルソンの対峙が緊迫感あるシーン
だったが、ほかはちょっと煮詰め不足な感じだ。
巨匠エリア・カザン作品にどうこう言うものではないが、これは最後の
監督作品だ。共産主義に言及する場面では、さすがに監督の意図が
読み切れなかった。せめてもの贖罪だったのかも知れないけれど・・・
まさに命を賭けて珠玉の作品を送り出したサルバーグ。
今や「風と共に去りぬ」を撮ったスタジオもソニーに明け渡し、格下だった
ユニヴァーサルやパラマウントにもすっかり差を付けられてしまった。
名門MGMやRKOは一応映画部門は存続しているものの、スタジオは
ない。サルバーグも複雑な思いで天国から見ているのではないか。
作品としては3つ星です。