いやげ物
「うわ!またこれか!」と思うお土産の数々。それは、せいぜい軽井沢のジャムやキーホルダー程度だ。本書に掲載されている土産物は「本当にお土産なのか?」と疑問に思う程もらいたくない品々ばかりである。もらって嫌な土産物、これが「いやげ物」だ。
みうらじゅんならではの、絶妙チョイスで選ばれた品々がずらりと並ぶ。それは「世界いやげ物博覧会」だ。初めて本書を読んだのは1980年代。畳み掛けるような珍品を見て涙を流して笑った。
その後、仲間内で旅行先から「いやげ物」を買って贈るという遊びが流行った。相手の嫌がる顔を見ては悦に入る。本書にない「いやげ物」まで見つける始末。みうらじゅんワールドにはまった苦い思い出の書であるが、実践しない方には是非お勧めしたい。