絆―冬は必ず春となる
WBCでここ一番という苦しい試合の時にプレッシャーに潰されず、大活躍してくれた岩隈投手。
口下手なのか、優勝後のインタビューでもあまり語ってくれなかったので、どんな人なのか気になっていました。
読んでみて、野球人としてはもちろん一流ですが、人間としても素晴らしい人格の持ち主であると思いました。
本を読み進めていくうちに、野球選手としてよりも、一個の人間「岩隈久志」の魅力に惹かれます。
これまで、右腕の手術や投球フォームの変更、球界再編など、
逆境に何度立たされてもそのたび乗り越えられたのはなぜなのか、
苦しいときでも負けないあの強さの源は何なんだろう?
そんな疑問に対する答えがこの本に載っています。
―――「勝利とは恩返しである」。
勝つのは自分のためだけじゃない、自分を応援してくれている家族、チームメイト、ファン、そして「人生の師匠」に、勝つことで恩返ししたいという強い気持ちが原動力になるんだ、という彼の言葉は特に胸に響きました。
人は、勉強をするにしても、仕事をするにしても、自分さえよければいい、まず自分が豊かになりたいと考えてしまいがちです。
しかし、そうではなく、「人のために頑張るんだ」という心を持つことで、100%の力を出し切ることができ、
結果として勝利へとつながるのだとこの本で教えていただきました。
野球に興味がない方でも、問題なく読める本です。
スランプに陥って悩んでいる人や、そういう人を元気付けたい人には特にお勧めです。
私はもう一冊買って、友人にプレゼントすることにします♪
プロ野球 戦力補強の通信簿 2000-2010
人間は忘れる動物である。この本はそれを復元させてくれる「プロ野球の記憶」である。独断で通信簿をつけている事が斬新でわかりやすい。
鳴り物入りで入団した選手がどういう道を辿って行ったのか年収5億円を稼いでいる選手もいれば、一軍に一度も出場しないで球界を去っていく選手がこんなにもいるのだということを明確に教えてくれている。
今までここまで詳細に選手に的をあてた書籍は記憶にない。
プロ野球の10年を振り返りたい方には超お奨めです。