ソクラテスの弁明・クリトン (岩波文庫)
特に法学を学ぶ人達に読んで欲しいのがこの書。
古代の民主制議会は大体裁判所を兼ねていました(その名残が弾劾裁判所です)。死罪に当たる罪を犯したとして告訴されたソクラテスが、この議会で行った自分の無実の最後の弁護を記録したのがこの書です。つまり,無実であるのにえん罪や妬みによって死刑に処せられた者の最後の主張(「弁明」という言葉は弱々しく感じるので好きではありません。ソクラテスは事実弁明などしていません。あなた方が誤りなのだと明確に主張しているのです)なのです。
そのため、実に緊迫感があり、またこの期に及んでも堂々と自己の主張を述べるたくましい生き様がこの短い書物に貫かれていて、実に感動的です。果たして自分だったらここまで正々堂々と自己主張を冷静に貫くことができるか、考えさせられます。
若い頃は今ひとつよく理解できなかったのですが、年齢を重ねるに従い次第に引き込まれるようになりました。
若い人に,若いうちに,自分のこれからの将来を考えて読んでもらいたい。今自覚すれば,時流に流されることなく,自分の人生をより自分らしく生きることができるからです。そして、人を判定するときには、自分が時流や他人の意見に流されていないか、自分の生き様をかけてそう判断するのかを自問自答してほしいからです。
若いうちはわからなくとも,何か人生の転機があるごとに思い出し,おそらく一生読み続けることのできる数少ない本の一つだと思います。
古代の民主制議会は大体裁判所を兼ねていました(その名残が弾劾裁判所です)。死罪に当たる罪を犯したとして告訴されたソクラテスが、この議会で行った自分の無実の最後の弁護を記録したのがこの書です。つまり,無実であるのにえん罪や妬みによって死刑に処せられた者の最後の主張(「弁明」という言葉は弱々しく感じるので好きではありません。ソクラテスは事実弁明などしていません。あなた方が誤りなのだと明確に主張しているのです)なのです。
そのため、実に緊迫感があり、またこの期に及んでも堂々と自己の主張を述べるたくましい生き様がこの短い書物に貫かれていて、実に感動的です。果たして自分だったらここまで正々堂々と自己主張を冷静に貫くことができるか、考えさせられます。
若い頃は今ひとつよく理解できなかったのですが、年齢を重ねるに従い次第に引き込まれるようになりました。
若い人に,若いうちに,自分のこれからの将来を考えて読んでもらいたい。今自覚すれば,時流に流されることなく,自分の人生をより自分らしく生きることができるからです。そして、人を判定するときには、自分が時流や他人の意見に流されていないか、自分の生き様をかけてそう判断するのかを自問自答してほしいからです。
若いうちはわからなくとも,何か人生の転機があるごとに思い出し,おそらく一生読み続けることのできる数少ない本の一つだと思います。