とにかくティア・レオーニが素敵です。ウォールストリートで成功を収め、誰もがうらやむリッチな生活を送る主人公ジャックが、ある日突然、郊外での平凡な家庭の暮らしへと放り込まれる。しかし、そこには今まで得ることのできなかった家族とのやすらぎ、そして妻ケイトへのあふれる愛があった・・・。特に斬新なストーリーではないけれど、不思議と心に沁みてくるのはなぜでしょうか。人は誰でも過去に一つや二つ、人生の分岐点を通過しているものです。そしてその選択が正しかったのかどうかは決して誰にも判断できないのです。この作品を観終わったあと、昔のガールフレンド(ボーイフレンド)のことを考えてしまう人は多いと思います。あの人は今どうしているかな・・・なんてね。

最愛の妻に裏切られ、愛も希望も信ずるもの、仕事も人生も築き上げた財産の
すべてを清算し・・失望の末・ラスベガスで酒で楽しく命を果てようと・・
こんな経験をする人は稀だが、理由はどうあれ同じような自暴自棄に
なった経験は誰にでもあること。

この映画に同調し、波長が合う者には心地よく代弁してくれるような構成になって
いることでしょう。
イジケて閉ざした心の扉も素直に開くような、スティングのジャジーな滴の結晶を
心の中にアイスキューブのようにカランコロン・・と放り込んでみなさいな。
サントラは映画アリキです！