レミングスの夏
大事な人を奪われた少年たちの壮大な復讐計画を描いたミステリ。
復讐という言葉から連想されるような、凶悪な場面や悪質な嫌がらせもほとんどなく、青春小説らしく全体的にさわやかな描写で、内容もよく考えられていて読後感もよかった。
少年たちの覚悟は相当なものだと思うが、その中でもリーダーのナギの覚悟と仲間に対する想いには胸が熱くなった。大事な仲間を守りたいという友情の気持ちと、大事な人を奪ったことを許せないという憎しみの気持ちが、最後の最後まで交錯していた。
ただ、刑事が真相にたどり着くまでの描写が足りないように感じたのが残念だった。警察の捜査と少年たちの攻防や、誘拐事件の家族の心情などをもう少し描いてほしかった。
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センチメントの季節(4) (ビッグコミックス)
榎本さんの作品の中で、一番好きなのが、野火ノビタ名での『ハルオ』とこの4巻に入っている『永遠の少年』。
『永遠の少年』は、サッカーが大好きだけど、続けるところがない女の子と怪我でサッカーができなくなった青年のラブストーリー。でもテーマは愛ではなく、失われてしまったものへの愛惜と失ってしまったもの同士の共感。
榎本さんがあとがきで、「男勝りの才能を持っているのに、成長して女になってしまったばかりに、男の子(主人公)と同じグラウンドに立てなくなる女の子をみるとぐっと来る」といっていたが、僕も同じところでぐっと来るので。那州雪絵さんの『天使とダイヤモンド』なんかも好きだったなぁ。みんな見事に、主人公の恋人となって折り合いをつけるんだけど、それって凄く切ないよなぁ。
甲子園やサッカーなどのプロスポーツは、ぬきがたく「男社会の象徴」なので、甲子園で優勝を目指す少女や、サッカーをやりたい女性というだけで、そもそも違和感を感じてしまう。インド人の女の子がサッカーをしたくて頑張る『ベッカムに恋して』が、そもそも映画になってしまうのも、その困難さがデカイからだと思う。そして、当たり前に「できることをする」よりも、「できないことに挑戦する」からこそ、物語になるんだろうけど。僕としては、永遠の少年のままではなく、サッカーが好きな女の子が困難と闘って、成長して、自分を見出す「ところ」をこそ書いて欲しいが、きっと榎本さんの描きたいテーマと外れてしまうんだろうなぁ。