ウルトラ・マドンナ グレイテスト・ヒッツ
1990年のリリースなので、もう15年も前の話だが、
今聞いても、なかなかいいなぁ~と思えるCDである。
私は、このCDに入っている曲が、ちょうどHITしているときに、
マドンナに入っていった世代だというのもあると思うが、
曲自体の、世間へのメッセージ性を含めたスタンスも、
非常によくわかるし、そして伝えたかったことも、
何となくわかるような気がする。
でも、ひとつだけ残念なのが、曲によって、
バージョンが違うこと・・・しかも、シングルよりも、
短くなっていること。
おそらく収録時間のせいだと思うが、
やはり、気に入った曲はフルで聴きたい。
そんな気もするCD。
Like a Virgin
マドンナは日本においてはこのライクアヴァージンで、その知名度を洋楽を聴かない人達にまで広めました。なにしろあの頃だれもが、ライクアヴァージィーン、フゥー!ってやってましたからね。でもマドンナは単なる流行り物でおわることはありませんでした。それはこのアルバムを聴けばよくわかることでしょう。マテリアルガールやドレスユーアップなどライクアヴァージンと同等若しくはそれ以上の曲が何曲もあるんです! 通常ただのアイドル系だとシングル曲をメインにして、あとは隙間を埋めるだけの曲ばかりなんてのが多かったけど、マドンナは一曲たりとも手を抜くことはしていません。最近になってマドンナを注目しはじめた人もそうでない人もこのアルバムを聴いて、マドンナの人気の秘密に迫ってみてください。
Take a Bow
1994年リリース。アルバム「BEDTIME STORIES」からのシングルカット。
Tr.3のアルバムVer.(およびインストのTr.4)はベイビーフェイスプロデュース。内省的な歌詞とともに「ベイビーフェイスの誠実さに浄化されるマドンナ」(しかしビデオクリップでは相変わらずでしたが・笑)のような作品です。アルバムのカラーを象徴するような曲で、メロディーやアレンジにオリエンタルな雰囲気を散りばめつつ、基本的にはコンサバティブなソウルバラードに仕上がっています。
リミックスを手がけたのはInDaSoul(Tr.1、2)とスティーブ・"シルク"・ハーレイ(Tr.5)。どちらも原曲通りのダウンテンポのまま、ファンキーなリズムパターンに差し替えたヒップホップソウルに仕上げています。スティーブはシカゴ(アシッド)ハウスの伝説的な存在で、リミキサーとしても有名ですが、個人的に知る限りでは91年のプリンスの"GETT OFF"のリミックスではジャズ系のハウスだったので、作風がアシッドハウス⇒ジャズハウス⇒ヒップホップソウル、と凄まじい変遷をたどっています(笑)。InDaSoulはスティーブの門下生(?)みたいな立場のようで、スティーブと連名でのリミックスです。
マドンナのキャリア中、異色の作風でありながら全米No.1にもなった美しい名曲。おすすめです。