アンダーカバー A.D.2025Kei
3Dポリゴンのアクション・アドベンチャーゲーム。
2025年の東京を舞台に、主人公の女性刑事・鮫島ケイが巨悪に挑む。
作家・大沢在昌がゲーム制作に全面協力し、味のあるストーリーと魅力的なキャラクターが見事に融合。
スリリングな「ホールドアップ・システム」による、サスペンス&ハードボイルドの世界を堪能できます。
新宿鮫 (光文社文庫)
鮫島の切れ味のいい仕事ぶりが最高だと思いました。
言葉から受ける印象としては偏屈物の一匹狼、
といった感じなのだが、そのくせ妙に人望がある、
という複雑なキャラクターをうまく描いている。
形式としてはもちろんハードボイルドなのだろうし、
アクションもストーリー展開も小気味いい。
これからもこのシリーズを読んでいこうと思います。
どこか、タランティーノの映画を思い出しました。
小説講座 売れる作家の全技術 デビューだけで満足してはいけない
自分が今までに読んだ娯楽小説家志望者への指南本の中で、間違いなく最高のものです。
単なる小説の書き方だけでなく、新人としてデビューした後の心構え、身の振り方まで懇切丁寧に説明してあります。
ベストセラーを一発出せれば楽に印税生活とか何とか、夢の職業というイメージを持たれがちな「小説家」ですが、
小説で生計を立てるプロフェッショナルとしての小説家がどういうものなのか、長期間の売れない時期を経験し、
プロ小説家としてのリアルを知るベテラン作家が述べています。
【具体的な内容】
本書は第一部と第二部に分けられ、第一部では小説を書くための技術と、プロ作家としてやっていくための知識・心構えが説明されています。
第二部では、著者の講義を受講した生徒の作品を添削する様子が掲載されています。
第一部の内容は、「文章力」「キャラクター」「プロット」「その他のコツ」「質疑応答」「プロ小説家について」
といった形でに大きく分けられます。
「文章力」:読者を惹きつける文章を書くために必要な描写力の磨き方
「キャラクター」:物語を面白くするための魅力的なキャラクターの作り方
「プロット」:面白い物語のプロットの組み方
「その他のコツ」:小説の細かい部分について
「質疑応答」:作家志望者なら一度は持ちそうな疑問についての回答
「プロ小説家について」:小説家という職業がどういうものか、デビューした後の生き方
個人的に印象に残った箇所は、本書の後半でこの手の指南本ではあまり触れられない「才能」について言及されていたところです。
プロとしてやっていくにはまず努力が大前提で、常に多くの本を読み、引き出しを増やすことが必要である。
毎年デビューする多くの作家の中から抜きん出るためのアイデアが出せなければ、才能がないということで諦めるしかない。
著者いわく、「本書を読んだ上で、新人賞に3回応募しても受賞できないのなら諦めたほうがいい」そうです。
スポーツ選手や学者など他の専門職と同じく、「才能がない人間は努力したとしても無理」という事実をはっきり示しています。
厳しいようですが、無責任に作家の世界に引き込まず、これからの新人作家・作家志望者の人生を案じた上での著者の心遣いですよね。
以上のように、本書は基本的に書き手のための書籍ですが、小説の読み手にとっても得るものが多いかもしれません。
普段、受賞作などに対して「なんでこの小説が評価されているのか分からない」という考えを持っている人は、この本を読めば
小説家たちが小説のどういう部分に技巧を凝らしているか少なからず分かると思いますよ。
たった1500円で、これだけの知識を得ることができる。
絶対に買いです。
雪人 YUKITO 1 (ビッグ コミックス)
舞台は新宿。そこは欲望の街とも言える闇社会。
主人公「マタギ」の血を受け継ぐ「梶雪人」が新宿という名の海の底で『警官殺し』の真相を追求すべく深海へと潜るサスペンスストーリー。
事件がまた新たなる事件を生み出す負の螺旋。
「雪人」彼がその澄んだ眼で奥へ…更なる奥へと突き進む。
「マタギ」は山。「新宿」は海。相対するようだがリンクする。
当方は男。「もんでんあきこ」彼女は女性漫画家という点で購入するのに多少の躊躇があったものの、冒頭からぐんぐんとその世界観に引き込まれ一気に読み終えた。
この作品の結末が如何なるものか・・・第2巻の発売日が楽しみだ。