交渉人スペシャル ~THE NEGOTIATOR~ [DVD]
テレビ朝日『交渉人』第一シーズンの余熱が残っているうちに製作されたこともあり、なかなかの力作です。サラリーマンだった若い男が、狙撃用の銃をどこから入手したのかとか、プロ並の狙撃術をどこで学んだのかとか、遠くを飛ぶヘリコプターをどうしたら地下のパソコンから勝手に操縦出来るのかとか、そういう点については何の説明もなくストーリーは進んで行きます。しかし、そういった細部( 細部なのか?)に目をつぶれば、スピーディーかつサスペンスフルな娯楽作品として評価出来ると思います。まあ、何といっても交渉人・宇佐木玲子を演じる米倉涼子の迫力は大したものです。
林丹丹 2008年カレンダー
国民的美少女No.1に輝いただけあって、どの月(ページ)も美しいの一言です。他のアイドル物のカレンダーにありがちな表紙だけ魅力的で中身は「がっかり」ということはありません。女優を目指しているだけあってアイドルカレンダーのような水着はありません。(水着を期待している人はご遠慮ください) 新人ですが、今年のアイドルカレンダーを含めて一番良い出来でしょう。カレンダーが値上がりしていますが、購入して損はないと思います。
第11回全日本国民的美少女コンテスト 国民的美少女2006 [DVD]
忽那汐里と武井咲が出てる回だから、二人のファンだったら好いかも。この回を見てもつくづくこのコンテストはグランプリ取った人の活躍が大したことない。将来飛躍が期待されるタレントは他の部門で受賞したロー&ミドルティーンの中に居る筈。
※レーティングは、A+,A,A->B+,B,B->C+,C,C- の9段階。
則天武后 (1979年)
中公新書の「則天武后」(外山軍治著)を読んでいたので、武后の人となりはある程度は理解しているつもりでいた。その中で、詳細は林語堂氏の”Lady Wu”の邦訳が出ているから、そちらを参照するよう案内があったので、さっそくAMAZONで探した。初版が1979年(昭和54年)、新装版第1刷がみすず書房から出てたものを入手できた。
本書を読んで、武后は人間とは全く異質な生物なのではないかと思うに至った。なにしろ人を殺す殺す、完全な殺人鬼である。著者の林氏は第34章に「殺人表」なるものを三つに分けて掲載している。第一表は武后の身内、第二表は唐の皇室関係者、第三表は朝廷の高官や軍の将軍たちである。もちろんこの表に載らない数多の人々をも殺害させた。それもほとんどが濡れ衣、讒訴などによる無実の罪によるものであったという。
先帝の侍女であったものが次帝に取り入り妃となり、のちに皇后そして皇帝にまで上り詰めた。その後さまざまな改革をした女帝であったが、最後にはクーデターにより失脚し、全く元の唐王朝の制度に復してしまった。この間、唐の人民が味わった苦痛たるや計り知れない。しかし、武后本人にとってはほとんど幸せな一生だったのではないだろうか。
最近では武后の政治的手腕を認め再評価する動きもあるそうだが、いくら政治能力が優れていても、彼女の非人道的な行為は消えもしなければ許されるものでもない。
「アラブの春」の話題が世界中を駆け巡っている時、全く民主化の兆しが見えない中国において、こんな人を再評価しているヒマがあったら民主主義に目覚めてほしいものだ。
とにかかく凄まじい一冊だった。