ネーミングの極意―日本語の魅力は音がつくる (ちくま新書)
本書は、言葉の音が生み出す雰囲気・イメージ(筆者は「音相」と名付けている)について書かれている。言葉は、意味を伝える道具だが、加えて音が醸し出す印象も伝えている。この後者に焦点をあてているのだ。
筆者は、ヒットする商品の名前は音相が良いと言う。例えば、「ペプシ」は、口の中でプチプチと泡粒が弾ける爽やかな感触を想像させる音だという。筆者の主張の根拠は、単に感覚的なものではなく、音を要素分解して明暗軸や強弱軸などを使った科学的分析手法(らしきもの?)に基づく。
商品のネーミングは音相を考慮する必要があるというメッセージは、よく伝わってきた。ただ、筆者の経歴が書かれた部分や文学作品の音相分析のところは、少し冗長に感じた。まえがきと第3章がエッセンスだろう。
商品のネーミングに携わる人はもちろん、俳句や作詞を趣味に持つ人にも役立つ。子供の名前を考える方にもお勧めしたい。
音相で幸せになる赤ちゃんの名づけ (SEISHUN SUPER BOOKS)
名前で、印象が変わるというのはよくある話です。
おとの響きに注目して、子どもの名前を付けました。
もちろん画数も参考にしました。
私の家ではとにかく、普通に呼びやすい名前を付けるがテーマでした。
そして自立してほしいという願いを込めて、少し強い印象になる名前を選ばせてもらいました。
音という部分に納得して名付けができたのですごく良かったです。
低周波音 心理の種々相―科学技術批判の社会学
これは、一般に ” 思考盗聴 ” と呼ばれている犯罪被害について、”現象面的”
に考察をされている著作です。
未だ、この手の犯罪被害について語る方達を精神的な問題として一蹴する輩が
多いようですが、これは現実に日本で(そしておそらく世界各国で)行われて
いる”いん湿”かつ”凄惨”な、そして”水面下”で行われている犯罪行為なのです。
この問題を真剣に扱った日本人著者による書物はまだ日本に数少ないのですが、
これはその中の一冊となります。
著者は社会的な地位を有する方であり、被害者の方の知人として、被害者がど
のような被害を被っているのかについて、少しずつ理解を深め、勇敢にもこの
ような著作に挑んでいただけたようです。
私自身が理解している技術的手法とは若干、相違点を感じる部分もありますが、
技術的手法そのものが(当然、私自身も含めて)解明されていないからこそ、
信じてくれる人が少ないのであり、いろいろな技術的手法について参考とする
機会となるかと思います。
今の日本社会の裏側でどのような社会現象が起きているのかについてまじめに
考える機会になると思います。
《是非、多くの方に読んでいただきたいと思います。》