リー・モーガン Vol.3+1
モーガンの代表作としてあまりに有名なVOL.3は「クリフォードの思い出」だけでその価値を決定付けた名盤である。数ある「クリフォード・・」の中でも出色の名演であることに間違いない。クリフォード・ブラウンが憑依したというより丹精に誠実にクリフォードに対するリスペクトが感じられるモーガンのソロに好感が持てる。かつての同僚ベニー・ゴルソン、ジジ・グライスの参加も精神的バックボーンとなっているのかもしれない。アルバム全体はゴルソンのオリジナルと編曲で埋められ、ゴルソン・ミュージックによる3管編成のバランスの取れた演奏である。特にハサーンズ・ドリーム、ドミンゴは秀逸でアレンジとソロパートが見事に融合され発揮されている。中でもドミンゴでのモーガンのソロはスリルとバイタリティーに満ち、ポスト・ブラウンのI番手として輝かしい前途を感じさせる。ジジ・グライスも健闘しており、派手目のモーガンに対して渋く決めている。50年代後半から60年初頭のモーガンは本当にすごい。ボーナス・トラックがお得です。
噂のモーガン夫妻 コレクターズ・エディション [DVD]
サラ・ジェシカ・パーカーとヒュー・グラントによるラブコメといえば、なんかとっておきのオシャレなシティ感覚でのドタバタかと思いきや、舞台となるところはワイオミングの田舎なのです。
まずなによりも、このギャップにオドロキ、そしてその環境にうまく馴染んでいることに親近感を感じます。
ワイオミングのカウボーイといったいいアジが出ています。
原題は”Did You Hear About the Morgans?”といい、この超セレブ夫婦の絶対的危機に迫るピンチから、あるきっかけで犯人を見てしまいFBIの証人保護プログラムにより、何にもない田舎に身を隠すというところからストーリーが展開するのです。
ある意味シナリオは、ベタな、よくあるパターンではあるものの、サラ・ジェシカ・パーカーとヒュー・グラントが主演していることから華やかさがあり、好感がもてる小笑いができ得る作品となっています。
仮面の花嫁 (ハーレクイン文庫)
長年疎遠だった冷酷冷徹祖父が画策し、ヒロインのアリージアは、憎むべきフィオルキス一族のセバスチャンと政略結婚することに。
ヒーローの、典型的「ギリシャ男」際立つ、傲慢かつ支配的で保護欲溢れるところ、半端なし。ヒロインの背負う過去の悲劇と現在の軛が、これまた健気な気質にしなやかな強さを演出して、文句なしにかわいいっ。
サラ・モーガンの著書の中で、一番好きな物語です。
セバスチャンはアリージアのことをセレブなパーティガールだと思い、アリージアはセバスチャンのことを祖父と同じ冷徹人間だと思っています。
よく知らない者同士の、反発と衝突とすれ違い。
ですが、お互いに惹かれあっていくばかり。
互いが実は敵ではなく、互いに愛する者と認識した瞬間から、セバスチャンの態度が変わります。
アリージアを彼女の祖父から守るべく、立ち上がります。
すばらしい!
これぞ、ヒーローですよー!
情熱的で俺サマだけど、有能な大富豪という設定通りに、アリージアの本質をちゃんと早々と見極めて行動に出るあたり、「できる」男なんです。(ロマンスものでは、すれ違うだけすれ違って、たまにヒーローがヒロインのことに気づいてあげるのが遅かったりしますもんね。そこらへんの、うじうじもじもじ、ありません。すっきり爽快なのです)
これぞ、ロマンスの王道と言えましょう。
リー・モーガン Vol.3
このアルバム、名曲「クリフォードの思い出」ばかりが注目されますが、僕は、あえて一曲目をベストチョイスします。ジジ・グライスのフルートには涙がでるばかりです。ここまで心をこめて大丈夫か?と、突っ込みたくなるぐらい、心をこめています。最高につきます。
Futility/the Wreck of the Titan
この本は、あの有名な「タイタニック号沈没」事件を思い出させる様なお話です。多分、子供向けに書かれたんでしょう。
世界最大最高の豪華客船が航行中氷山に衝突して沈没してしまうと言う話。しかも、救命ボートが乗客の人数分をはるかに下回り多数の犠牲者を出してしまうと言うんです。
しかも、その船の名前は「タイタン号」。後で、知った話しですが、あのタイタニック号もギリシャ神話の巨人の神タイタンからつけられたそうです。
世界最大の豪華客船・氷山と衝突・救命ボートの不備からの多大な犠牲者、タイタニック号沈没とほぼ一致しています。しかも、この本が書かれたのは1896年!タイタニック号沈没の14年前だそうです!この作者はこの時事前に予告してたんでしょうか。興味深い作品です。