完訳 カンタベリー物語〈中〉 (岩波文庫)
5度結婚したバースの女房の話、ひたすら忍耐する女性の美徳を語る学僧の
物語、チョーサーの語る「メリベウスの物語」など13話を収録。
男女の関係ひとつとっても、「従順な妻」「妻は自分の意志を通したい」な
ど当時からさまざまな考えがあったことがわかり、おもしろい。
バースの女房の話に挿入されている話はアーサー王物語のガウェイン卿の結婚
の話にそっくりである。
註もくわしくつけられていて、学習にも有用。
「メリベウスの物語」では戦争や復讐について、ソロモンを中心に引用しな
がらさまざまな教訓が説かれており、現代に通じる内容でありぜひ今英米人
に読んで欲しい内容。
完訳 カンタベリー物語〈下〉 (岩波文庫)
幸福あるいは権力の絶頂にあった人々がいかに転落し酷い目に遭うかを延々
と語る「修道僧の物語」、詐欺を行う僧を語る「錬金術師の徒弟の話」、
七つの大罪について綿々と語る格調高い「教区司祭の話」など6話を収録
した下巻。僧が話の中にも、話し手としても登場し、最後の締めは司祭の話、
というわけでキリスト教色の濃い下巻となっている。
「教区司祭の話」では、人間の罪とその救済について詳しく語られており、
現代人は皆地獄行き?と思ってしまうほどの厳しさ。当時の死生観やキリスト
教観が垣間見えて興味深い。
ヴァンデルロースト:交響詩「スパルタクス」
ロースト自身の指揮による演奏ですから演奏解釈の指針になると思います。特にプスタの演奏は見事です。吹奏楽ファンの皆さん、吹奏楽指揮者の方々、この曲演奏したい人、これらの曲でコンクールを考えている方々、必聴でしょう。
カンタベリー(紙ジャケット仕様)
へヴィーメタルの枠にとらわれない斬新な曲調に万感の拍手をしたのだった・・・が、バンドは解散。非常に力強い曲調なものの抒情的ロマンティシズム漂うメロディアスなアルバム構成に非常に満足していたのだが、路線対立で崩壊したのだろう。7.イシュメルから8.アイニードユアラブへの流れなど天下一品。極上のメタルなのだが、商業路線に圧殺されたか、残念。しかし、いいものはいい。後世に残る逸品。