Dreamboat
日本では珍しいアグレッシブなピアノを前面に押し出す東野純直。
最近はあまり面には出てこないけれど、多分それは本人自身が小さなスペースでのライブを気に入っているためだと思う。実力ならテレビに出ているアーチスト達と遜色ない。声量、音色、インプロバイぜーション、どれを取っても、日本隋一の実力の持ち主だと思う。
もしそれが嘘だと思うなら、このアルバムを聞いてもらいたい。楽曲はかなり聞き易い構成になっているが、その隙間から東野の実力が窺い知れる。特に5曲目と9曲目の明るさ、激しさの対比が素晴らしい。
Das Boot (Uボート ディレクターズ・カット) [DVD]
当時、世界最高性能を誇ったドイツ海軍のU-ボート。この映画の最大のメリットは、「戦争の美化につながらない映画」ということだ。戦争映画を製作すると、どうしても戦争が「かっこいい」行為とみなされてしまうことが多いが、この映画は「アクション」であると共に、「歴史映画」としても充分通用する力作だ。毛虱に困った乗組員が、衛生兵の前に行列を作っていたり、艦長がゲーリングを批判しているところなどを観ていると、制作した監督の歴史考証の力量の程を伺うことができる。余程、実在する経験者の話を聞いたのだろう。でなければ、ここまで鮮明に潜水艦内部の個々の事情を具体化できなかっただろう。この映画は私が学生時代に学校で観せてもらったが、このディレクターズ・カットは、以前の映像でカットされていた部分が多く取り上げられており、その中には「これぞ真実」というシーンが目白押し。まるで別の映画を観たような錯覚を覚えてしまった。ハッピーエンドとしなかった結末も、戦争を「愚かな行為」と結論づける優れた技法だ。数ある戦争映画の中で、「戦争を忠実に再現した映画」と呼べるのは、この映画と『戦争と人間』シリーズくらいのものだろう。別映画の『メンフィス・ベル』や『U-571』を合わせて観れば、そのコントラストに驚きを禁じ得ない。
Das Boot: Original Filmmusik
映画「Uボート」のサントラ盤の初出はレコードだった。
その時は、収録曲も少なく
映画冒頭の酒場シーンの歌も収録されていた。
しかし、そこには、ジブラルタル海峡突破時の
U96ハイテンポVer.が収録されていなくて
この曲をサントラで聴きたかったなぁ〜と
LDで再見するたびに思ったものだった。
月日は流れ、CD時代になり
「Uボート」のサントラが装いも新たに再発。
それが、この盤。
酒場の歌は収録から外されていたが
他の名曲は、バッチリ入っている。
ジブラルタル海峡のあの曲もだ。
スローペースな導入部分。
ジブラルタルに入っていくシーンだ。
敵に見つかり、艦長が叫ぶ『行けぇ〜っ!』
全速前進するU96。
そのバックにUボートのテーマ曲が
超ハイテンポで流れる。カッコイイ。
ぜひ、このCDで堪能して下さい。
トロイのボート (The Trojan Boat) [DVD]
一つの舞台で、アクター、シンガー、オーケストラを全てこなす・・・究極のオペレッタに仕上がってると思います。
ムノツィル・ブラス独特のシュール且つブラックな笑いや
演技の中に・・・
Thomas Ganschの相変わらずの超絶サウンドに驚き・・・
Robert Rotherの絶妙なテクニックに感嘆し・・・
Roman Rindberger フェミニスト演技に笑い・・・
Lenhard Paul の男女を演じ分ける表情に微笑み・・・
Gerhard Fussl のアルペンホルンの妙技に拍手し・・・
Zoltan Kissのダンサー顔負けのダンスに歓声をあげ・・・
Brandstotterの楽器とミュートのギミックにわくわくし・・・
既存のブラスアンサンブルにない、エンターテイメント性を大いに感じました。
前作「SEVEN」より洗練されていて、ある意味「目からうろこの・・・」の作品でした。