松尾瑠璃 商品

松尾瑠璃 本当はこんなに面白い「おくのほそ道」 (じっぴコンパクト新書)

ゲーム好きの若い人が書いた本の割には、感覚的に昔美との解説だなあと思っていたら、私とそれほど年の違わない、それも能楽師の書いた本だったとは! ゲームの世界を解説するように分かり易く、けれども押さえるべき古典の蘊蓄は押さえて(この人の場合はホームグラウンドの能が基本)奥の細道の旅路、松尾芭蕉の在り方を解説する体裁。切り口、帯の宣伝が効いている。思わず手に取っちゃったよ。癖もあるし、はったりもあるし、読ませよう精神が強すぎるけれど、色んな古典を解説しているみたいなので他の本の中味も気になる。著者は精力的活動だな。あれこれ書いた挙げ句、荒れないで欲しい。そんな気持ちにさせられるほど、斬新な切り口。眺めるよりも読む雑誌、蘊蓄のある字で描かれた漫画、そんな印象を抱いてしまったのは年のせい? 本当はこんなに面白い「おくのほそ道」 (じっぴコンパクト新書) 関連情報

松尾瑠璃 犯人たちの部屋 ミステリー傑作選 (講談社文庫)

このシリーズも本編だけでも50巻を超えました。毎回毎回素晴らしいミステリーの短編が紹介され、非常に楽しみなアンソロジーになっています。今回も、粒ぞろいの10作品が所収されています。「ラストドロー」(石田衣良)「蕩尽に関する一考察」(有栖川有栖)「招霊」(井上夢人)「盗まれた手紙」(法月綸太郎)「瑠璃の契り」(北森鴻)「死者恋」(朱川湊人)「絵の中で溺れた男」(柄刀一)「走る目覚まし時計の問題」(松尾由美)「神国崩壊」(獅子宮敏彦)「Y駅発深夜バス」(青木知己)どの作品を取っても本格ミステリーの楽しさを満喫させてくれます。個人的には、「瑠璃の契り」の雰囲気が大好きです。「蕩尽に関する一考察」「走る目覚まし時計の問題」の犯罪ではない軽さもいいです。どの作品を取っても実に印象的な作品ばかりでした。 犯人たちの部屋 ミステリー傑作選 (講談社文庫) 関連情報

松尾瑠璃 日本史の舞台裏 その後の結末 (青春文庫)

書店で平積みになっていたので入手しました。日本史で起きた有名な事件や有名な一族の、教科書では書かれていない「その後」だけに注目した文庫本です。順番は事件の内容や意味などで分類されており、時系列にはなっていません。内容は、歴ヲタ…というかちょっと歴史に詳しい方なら知っていることが多いです。・源頼朝の子孫はどうなった・豊臣家の子孫はどうなった・釈放後の阿部定はどうなった…などなどなので、既に歴史の研究を詳しくしている方とか、『歴史読本』などの歴史雑誌を毎月チェックしている人には既知の内容でお奨めしかねます。しかし、日常の話題でちょっと小ネタを提供したいとか、話題の幅を広げたい人にはネタの宝庫かと。いわゆる「雑学本」だと思いました。内容自体ですが、眉唾ネタは取り上げないようにしているように感じました。この点は評価できます。個人的には大津事件の犯人のその後は知っていたのですが、事件を未遂に防止したニコライ二世の人力車夫のその後は知らなかったので興味深く読みました。 日本史の舞台裏 その後の結末 (青春文庫) 関連情報




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