「ライ麦畑」の正しい読み方
普段はこの手の本は読まない方なんですけど、「ホールデンが落としたレコードはなぜ、粉々に割れたか?」の項を立ち読みしたら、納得して買ってしまいました。
思えば、ニューヨークに対する遥かなる憧れは「ライ麦畑」の本によって培われていたような気がします。近年ようやく訪れたセントラル・パークやフメリカ自然史博物館に何気に懐かしさを覚えたのもそのせいでしょうか。
この本はそんな私の素朴な疑問にストレートな解説を試みており親しみが湧きました。
巻末についている「『ライ麦畑』小事典」はトリビアルな話題がちりばめられており、これだけでも結構楽しめます。
スティーブン・キングのランゴリアーズ [DVD]
私はかつて2本組でリリースされたビデオ版を繰り返し観たぐらいのファンでして、とても面白く、ミステリアスなSFの世界感にはまり、ずっと記憶に残っていた作品でした。そしてまさかのDVD化!いま観てもとても素晴らしい出来です。CGについていろいろ言われてますが、古い作品ですし、テレビ映画なので、こんなものだと思います。当時観たときは驚いたもんでしたよ。ストーリーをじっくり描いているところもいいですね。着陸して空港に入る中盤からがメインなのですが、前半の飛行機内での展開から緊迫感が凄く、最初から最後まで無駄なシーンが無く、飽きることなく楽しめます。テンポ重視の方には向かないと思いますが・・。無人でどこかおかしい奇妙な世界の空気感、状況についての様々な推理、何かが近づいてくる恐怖感、逃げたいが脱出する方法が見つからない焦りと不安感、最後の感動、が本作の醍醐味です。ただ、あらためて観て気付いた残念な箇所がひとつ。ラスト、街の上空を飛行する飛行機のシーンで、時間がまだ止まってるはずなのに、よく観ると、遠くの方で車が普通に道路を走っていました(笑)
ジョン・レノンを殺した男〈下〉 (扶桑社ミステリー)
映画「チャプター27」の公開を期に、絶版になっていた訳書が文庫本として復刊されたものです。
本書は、1980年12月に起こったジョン・レノン殺害事件の犯人であるマーク・デイヴィッド・チャップマンを題材にしたものです。彼の殺人に至るまでの「謎」を200時間以上に渡る獄中取材を中心に、周りの人たちへの取材を加えて描かれています。更には、当時の精神科医らの見解も含めて、彼の心的状況を捉えて行きます。
全体を通して、何となくその「謎」に辿りついたような気にはなりましたが、一方でチャップマンの精神面の異常さを十分には理解仕切れていないという気もします。
こうした理解をより深めるためには、「ライ麦畑でつかまえて」をもう一度じっくり読む必要があるのかも知れません。そうすれば、幼年期、思春期に心理的なトラウマを負った抑鬱的ヤング・アダルトが、大人の社会で機能できない状況を、もう少し理解できるかも知れません。
それ以上に怖いなと思ったのは、クリストファー・ラッシュの「ナルシシズムの時代」の内容で、現代社会がこうしたチャップマンのような人物を生み出しやすい社会になっているという分析です。マス・メディアの発達によって、現実と幻影が曖昧になり、「有名人」に「夢物語」を見て、そこにアイデンティティを確立しようという人たちが出てきているということです。それは、その後のヒンクリーの例を引くまでもなく、人々が「ダーク・ハーフ」に捕らえられる危険性を有しているということだからです。
この本自体は、非常に上手く構成されていて、チャップマンの心の動きを良く描いていると思いますし、事件の真相に非常に近づいた本だと思います。
訳の方も、日本語にしてしまうとニュアンスが伝わりにくいところは原語のルビが振られており、理解しやすくなっています。それと同じ意味で、「ライ麦畑でつかまえて」の新訳にあたって村上春樹があえて「ザ・キャッチャー・イン・ザ・ライ」とした意図が解ったような気がします。
SFバイオノイド(字幕)’86米 [VHS]
80年代のSF・ホラー作品でティーンズ(死語?)俳優として活躍した、
キャサリン・メアリー・スチュワートの出演作品です。
彼女はけっして美人顔ではないのですが、何歳になってもずっと可愛い感じなのがイイですね。
この作品の彼女はヒロインではなく、主人公の職場の同僚であり恋人でもある
新聞社のOL役です。
ハワイ旅行に行った際、彼女はターミネーターのような殺人ロボットと入れ替わってしまいます。
それで生身の彼女は退場です、まだ物語の前半部分なのに。
本人はまだ生きているのか、もはや死んでいるのか全然分かりません、酷い!。
怒った恋人はロボットをボロボロになるまでブチ壊し(当然だ)、
全てを捨てて謎の組織に立ち向かいます、そして・・・。
結局、何も解決されずに終わってしまうラストが凄過ぎます(笑)。
スティーブ・ジョブズの真実[DVD]
「Stay hungry,Stay foolish」
(ハングリーであれ、愚かであれ)
米スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチの
最後を締めくくる言葉は、ジョブスしか似合わない。
21世紀の名言として後世に残るでしょう。
ジョブスの生い立ちや人との出逢い、敗れても挑戦し続けるチャレンジ。
発明家エジソンと比べられる
ドラマティックな人生は、56年間という時で幕を閉じた。