HISTORIA★SIBERIANA
ヴァイオリンが天空から ディジュリドゥが大地から
声にならない声を呼び寄せる。
2本のギター ピアノ ベース ドラムが、
シリアスにコミカルに、リリカルにエピカルに、
やたら激しく とても優しく、
重なり合って、
その語りを、この地上の空気に刻みつけてゆくようなバンド。
聴くと、自由な果てしない風景が見えてきて、心が震えます。
あらゆるジャンルを越えた楽曲なのに、彼ら7人の確かなルーツを感じるアルバム。
ジャケットも美しい。
地中海のほとりの国の真っ青な顔料が、初めて見るのにどこか懐かしいような・・・。
そして、曲名のセンスも相変わらず冴えています。
シベリアン・ニュースペーパーは、とてもしびれるライブ・パフォーマンスをします。
楽しくて熱い演奏が、観るひとの胸に響きわたって、大切ななにかが甦る・・・。
ぜひ、じかに味わってほしい。
Close to the Edge
1972年のこのアルバムは、プログレッシヴ・ロックの一つの頂点をなすと同時にこの分野での一つの典型的スタイルを決定した作品である。タイトルチューンの「危機」は、リック・ウエイクマン(key)をはじめとする各メンバーの高度な演奏技術、複雑なクラシックの要素を取り入れつつもロックのドライブ感を失わぬアレンジ、そしてジョン・アンダーソンの特徴的なヴォーカル/コーラスがふんだんに聞ける名曲である。他の2作品「同志」「シベリアン・カートゥル」もその長さを感じさせない多彩なサウンドを展開する。完成度の高さでは今なお第一級の作品、CD化により音質もさらに向上したようである。