Mcdonald & Giles [HDCD]
ミュージックライフ1970年2月号のコラム記事が唯一の情報源であった当時、マクドナルド&ジャイルスの新譜発表計画があることを知り、異常なまでの期待と興奮に酔っていた自分が思い出されます。一日千秋の思いで待った後、銀座の日本楽器店輸入盤コーナーにジャケットを発見した瞬間、はじけるような気持ちで購入していました。針を落として一気にむさぼり、毎日飽くことなく聴いていた当時が甦ってきます。
まさに、ロックの技術職人集団(3名のみですが)が満を持して発表する楽曲を渇望していた自分がそこにいて、あらゆる価値観がその一点に収束する時代に生きていたことをリアルに甦らせてくれる作品です。同時期に聴いていたPoseidonのCadence&Cascadeがこのalbumの中のFlight of the Ibis と同一発想で創られたことも頷けるし、Bird Manがこのalbumの白眉であり、当時のイアン・マクドナルドとマイケル・ジャイルス(弟のピーター・ジャイルスも)が目指したスキームの集大成であるとも言えます。とにかく、Bobに決別して新たな地平線を求めて旅立った彼らがその具体的なヴィジョンを提示した記念碑として永遠に残る名盤です。
それから、このalbumの1曲目でSteve WinwoodがHammond B3で共演していますが、曲想をよく理解して素晴らしい職人技を提供している点も見逃せません。
まさに、ロックの技術職人集団(3名のみですが)が満を持して発表する楽曲を渇望していた自分がそこにいて、あらゆる価値観がその一点に収束する時代に生きていたことをリアルに甦らせてくれる作品です。同時期に聴いていたPoseidonのCadence&Cascadeがこのalbumの中のFlight of the Ibis と同一発想で創られたことも頷けるし、Bird Manがこのalbumの白眉であり、当時のイアン・マクドナルドとマイケル・ジャイルス(弟のピーター・ジャイルスも)が目指したスキームの集大成であるとも言えます。とにかく、Bobに決別して新たな地平線を求めて旅立った彼らがその具体的なヴィジョンを提示した記念碑として永遠に残る名盤です。
それから、このalbumの1曲目でSteve WinwoodがHammond B3で共演していますが、曲想をよく理解して素晴らしい職人技を提供している点も見逃せません。
マクドナルド・アンド・ジャイルズ
まるで歌っているかのような多彩なフレージングのドラムに巧みに絡んでいくベース。この絶妙に息の合ったリズムセクションの上に淡く美しいメロディがのっかている。キングクリムゾンのデビュー作から狂気的な要素を取り払い、幻想的な部分を強調するとこのようになるのだと思います。どの曲も素晴らしい出来で、1曲目、5曲目は大作ですが長さを感じさせません。また2曲目の「FLIGHT OF IBIS」は3分位の短い曲でメロディが非常に美しく、全てのロックファン必聴の名曲だと思います。またこの短い曲の中にこのプロジェクトの魅力が凝縮されているようにいるように思えます。本当に叙情的で美しいという表現がぴったりなアルバムで、プログレ入門者には比較的とっつきやすい好作品だと思??ます。