鬼平犯科帳(一): 1
絶品!以前は、「こんなくだらない本を読むなんて、低俗だ。」と思っていたが、読み始めると面白くてたまらない。剣客商売と鬼平シリーズは、読書の楽しみを改めて教えてくれた。確かに、マンガを読むのと同じ感覚なのだが、それでも面白いものは面白い。あなたも、読み始めたら、はまってしまいますよ!
散歩のとき何か食べたくなって (新潮文庫)
1977年に平凡社から出た単行本の文庫化。
『食卓の情景』に次ぐ、著者の二冊目の食べ物エッセイ。『食卓の情景』は未読なのだが、三冊目の『むかしの味』と重複する内容が多いのが気になった。おそらく、三分の一はかぶっているのではないか。
たぶん、気に入った店に通いつめるタイプの人物なのだろう。そして、店の主人やウェイターと関係を築いていくのが好きなのだろう。ただし、その関係はベタベタせず、必要以上に親密なものにはならない。そして、その距離感の中で描かれる人間が魅力的なのである。
どんな文章であれ、人間を描くことの上手い作家なのだと感じた。
『食卓の情景』に次ぐ、著者の二冊目の食べ物エッセイ。『食卓の情景』は未読なのだが、三冊目の『むかしの味』と重複する内容が多いのが気になった。おそらく、三分の一はかぶっているのではないか。
たぶん、気に入った店に通いつめるタイプの人物なのだろう。そして、店の主人やウェイターと関係を築いていくのが好きなのだろう。ただし、その関係はベタベタせず、必要以上に親密なものにはならない。そして、その距離感の中で描かれる人間が魅力的なのである。
どんな文章であれ、人間を描くことの上手い作家なのだと感じた。
男の作法 (新潮文庫)
池波正太郎という男の作法を通じて、大人の男の磨き方を学ぶ本である。
著者自身は時代が違うと断りを入れているが、今の時代の我々が必要とするものがここにある気がする。
文章の紹介自体が目次になっているが、目次の文以外にも、
「(本当の大阪人、東京人は)決して他国の食いものの悪口というのは言わない」
「(男のおしゃれは)自分の気持ちを引き締めるためですよ」
「(チップをやるのだって)男をみがくことになるんだよ」
「公衆電話にいて、人が待っているのもかまわず延々とやっているような女は駄目」
「つまならいところに毎日行くよりも、そのお金を貯めておいて、いい店を一つずつ、たとえ半年ごとでもいいから覚えて行くことが自分の身になるんですよ」
等々、文中のちょっとしたディテールに粋か野暮かの差が出ており、読んでいて暗黙知を刺激する。
語りおろしの相手方、佐藤耕介氏の質問も絶妙。
著者自身は時代が違うと断りを入れているが、今の時代の我々が必要とするものがここにある気がする。
文章の紹介自体が目次になっているが、目次の文以外にも、
「(本当の大阪人、東京人は)決して他国の食いものの悪口というのは言わない」
「(男のおしゃれは)自分の気持ちを引き締めるためですよ」
「(チップをやるのだって)男をみがくことになるんだよ」
「公衆電話にいて、人が待っているのもかまわず延々とやっているような女は駄目」
「つまならいところに毎日行くよりも、そのお金を貯めておいて、いい店を一つずつ、たとえ半年ごとでもいいから覚えて行くことが自分の身になるんですよ」
等々、文中のちょっとしたディテールに粋か野暮かの差が出ており、読んでいて暗黙知を刺激する。
語りおろしの相手方、佐藤耕介氏の質問も絶妙。
鬼平犯科帳(朗読:古今亭志ん朝)
「本所桜屋敷」「埋蔵金千両」「盗法秘伝」「血闘」の4話が収められています。
頭と終わりに少し音楽が入る程度で、あとは本文そのままの朗読。
余計な演出がなくて、とても聞きやすいです。
芝居を押さえて、寄席の話とは、ひと味違う志ん朝さんの朗読、
さすがだと思いました。
江戸弁のイントネーション、緩急の付け方、申し分ないです。
この1枚だけでなく、もっと沢山の話を朗読してほしかったです。
頭と終わりに少し音楽が入る程度で、あとは本文そのままの朗読。
余計な演出がなくて、とても聞きやすいです。
芝居を押さえて、寄席の話とは、ひと味違う志ん朝さんの朗読、
さすがだと思いました。
江戸弁のイントネーション、緩急の付け方、申し分ないです。
この1枚だけでなく、もっと沢山の話を朗読してほしかったです。