ノトーリアス・B.I.G.(特別編) [DVD]
本作はChristopher WallaceことラッパーNOTORIOUS B.I.G.の伝記映画。
彼が如何にしてラッパーとして成功して、24歳という異例の若さでこの世を去るまでを綴った映画。教師の母親を持つ少年クリストファーは、ドラッグや暴力が蔓延するブルックリンで育っていた。母子家庭が故に、教育熱心な母親の元、私立の学校に通わされていた。肥満児であるため、学校では馬鹿にされ、自分の居場所に苦しむクリストファー。そこで彼はラップミュージックに出会い、同時に麻薬の売人となってしまう。恋人の妊娠、逮捕、そして親友が身代わりになったことをきっかけに、本格的にラップアーティストの道を歩むことを決意する。Sean“Puffy”Combs(P-DIDDY)との出会いをきっかけに、デビューし、瞬く間にアメリカのトップラッパーに君臨する。友人であり、西海岸のカリスマラッパー、2PACとの間に生じてしまった誤解が、二人の親友を引き裂いてゆく。何れそれは、“西”対“東”のHIPHOP抗争へと発展してしまう。そして、2PACもビギーもその抗争の被害者となってゆく。
物語はビギーの焦点で進行している。彼がどんなことに葛藤し、苦しみながらアメリカのラップシーンにおいて、名声を得たかがよく見える。
だが、90年代前半から後半にかけての、アメリカのHIPHOPの歴史を理解していないとこの映画を心底から楽しむことはできないかもしれない。西海岸独り勝ちのラップシーン、東西抗争への発展等、当時のアメリカのHIPHOP情勢を予め調査してから観るのもいいかもしれない。
ノトーリアス・B.I.G.(特別編) [DVD]
ヒップホップを飛び道具ではなく確固たる音楽ジャンルとして世間に認めさせた重要人物として2PacとNotorriousB.I.G.の功績は永久不滅であろう。例えるならカンフーのブルースリーでありロックでいうジミヘン、ジムモリソンなどの”革命家”たちと同格といってよい。
この映画…素晴らしい。小説がノンフィクションを超えられないというのも解る気がする。
ここで描かれているヒップホップシーンの熱き一時代はもう二度巡ってこないかもしれない。2PacとNotoriousB.I.G.…同時期に才能ある二人のラッパーが良きライバルとしてしのぎを削るべきはずがひとつの綻びによって壊れていく。
ここに登場するヒップホッパーたち、いわゆる一歩間違えればギャングや闇社会でしか生きられなかったであろう人種であるはずがラップという言葉を巧みに操りリズムに乗せるセンスとスキルが天才的に秀でていたがゆえにチャンスをものにしスターへと登りつめていくのだが、このサクセスストーリーが実に痛快。というか実話だ。
ヒップホップのCDは我が家にも何枚もあるがやはりお気に入りは2PacとNotoriousB.I.G.のCDだな。
”Juicy”というファーストアルバム収録のヒットナンバーの製作現場のエピソードも描かれているがMトゥーメイ”JuicyFruits”をループしてラップ乗っければ大ヒット間違いなしだ、とそそのかすプロデューサーパフダディの言葉に「なんだかリックジェームスみたいだな」…とためらうBIGがおちゃめだ。このBIG役の俳優さん、ホンモノより男前なんだけど人相がよいためにワルにみえてこないんだよね。でも実際のBIGもきっとここで描かれているようなホットで心優しい兄ちゃんだったのかもしれない。
あとこの映画の重要な登場人物はやはりBIGの母親だろう。「アフリカンアメリカン、スラム街の黒人のほとんどがマザコン」という社会学的な分析がなされているそうだが離婚率が高く母子家庭が当たり前な社会がその原因らしいが。女手ひとつで息子を育てあげた強い女性でありBIGの精神性、人間形成に大きな影響を与えた人物としてうまく描かれていると思う。
才能あるラッパーの24年間の熱く濃密な人生は…東西ヒップホップの愚かな抗争の巻き添えに遭い、横付けされた車から放たれた銃弾によって終焉を迎える。この抗争の真相は今も定かではない。ただ東西の二人のヒップホッパーの死は音楽業界にとって大きな損失であったことに間違いはない。
この映画はサクセスストーリーであり、伝記であり、家族愛を描いたストーリーであり…というかBIGの生き様そのものがドラマであったのだっ!!
久しぶりにいい映画観たな。HIP‐HOPよ永遠なれ
ノー・ウェイ・アウト
あの アイルビーミッシングが入っているアルバムです。
アメリカのHIP HOPシーンらしい音の使い方やあの迫力。
フューチャリングも彼のファミリーがほとんど出ています。
びっくりしたのが、完全HIP HOPではなく、R&Bの曲が入っていたこと。
その曲だけで、シングルで売れそう・・・。
このアルバムはとても贅沢です。
ザ・ビガー・ザン・ライフ [DVD]
J.メイスンの抑揚のある声が演技と絶妙に相まって重いストーリーに現実性を感じさせてくれます。製作が1950年代ですが、現在の病んだ世の中にも通じるものを感じさせる地味ながらも、早く製作し過ぎた名作ではないかと思います。これは、出演者の力演と緻密な演出を感じさせてくれます。
P.DIDDY&バッド・ボーイ・レコーズ・プレゼント・・・ウィ・インヴェンテッド・ザ・リミックス
パフダディは天才だ!!
I NEED A GIRL PART1/PART2は両方共、可愛く仕上がってて、聴いていて、ほんわかした気分になれる。
同じタイトルで、同じような内容の話で、こうも違う曲に出来るなんて、やっぱ凄いなぁ、と感心。
因みに、PVでみんなが披露するのダンスも素敵。