反米大陸―中南米がアメリカにつきつけるNO! (集英社新書 420D)
世の中では、アメリカは世界に民主主義を広める人権主義的な国家である、という事になっているようですが、実際はいかにアメリカは自分達の利益のために世界で軍事独裁政権を誕生させ、虐殺の仕方を教え、多くの国を貧困に陥れてきたか…、そのようなことがイヤというほど出てくる本です。また、多くのアメリカの国土はメキシコなどから戦争で奪い取ったものであること、ハワイも狡猾な手段で自分達の領土としたこと、フィリピンの植民地化の際にも多くの民間人を無差別に虐殺したこと。そんなことも全く知らなかった人も多いでしょう。
企業や政府の利益と一体になって、ひたすら自分中心の論理で利益を貪り、主権を侵害し、何か自分達にとって不利益なことがあると、すぐさま政権転覆を企てる。なぜ、当時国際社会から非難を浴びなかったのか不思議になります。それは、情報統制、軍事政権やゲリラの裏での操縦法、世界に深く考えさせないレッテル貼りの技術、さまざまな物がありそうです。
ただ、それって言い方で随分違う話にもなんるんでないの?と思う部分がいくつかあるのも事実。
著者のオピニオンが強く出すぎていて一面的だと思ったら、興味のあるところから他の本に当たっていくのが良いでしょう。
ただ、著者の知識力、探偵の労力にも似たストーカー気味の情報の積み重ねは、必ず読者に多くの視点を与えることでしょう。
実際はそこまで南米は反米化していない、という反論もありましょうが、そこら辺は冷静な揺り戻しの範囲内でしょう。そのようなことが起こるときは、むしろ表立ってではなく水面下で静かに起こっていくものです。気が付いてみれば、アメリカにすがっているのは日本だけ、という事にも…。しかし、日本はブラジル・アルゼンチン間以上の、難しい、冷静さに乏しいナショナリスティックな周辺国を抱えているので、連帯というのもなかなか絵が見えないのも事実…。どうしたら良いんですかね。
パヴァロッティ&フレンズ1999~グアテマラとコソボの子供たちのために
パヴァロッティはこのライヴの後、グアテマラのとある小さな村に学校を建てました。今はマリンバの学校となっています。この村は昨年の台風アガサ号で、コーヒー農園など、大きなダメージを受けましたが、今度は日本で起きた震災に対し、ここのインディヘナの人々、心を痛め、応援してくれています!時空を超えて、音楽によって、皆つながってるんだ!・・・って実感できる一枚です!大スターたちの美声に交じってグアテマラの子供たちの声が何とも微笑ましいです!