MONSTER 全18巻 完結コミックセット(ビッグコミックス)
難しい話だから、一気読みして緊迫感を切らさずよんでほしいな。
ぶっちゃけ絵が好きじゃないんだけど・・・読み物としてのマンガとしてはもう最高なんじゃないでしょうか。
BILLY BAT(10) (モーニング KC)
話題の拡散は一段落して、ここでは時と場所とを違えた場面の収束が図られる。カオスから徐々に、形が生まれつつあるようだ。相変わらず絶妙の展開、達者な画力。
未来の禍根を予め葬ることが、醜い外見の大男「師匠」の任務である。指令は未来の雑風から来るはずだが、本巻では未だ訪れない。タイム・パラドックスの問題はさておき、そのような状況が現代で可能なのか、現実に照らして考える。
未来の悲劇を回避するために、両親を結婚させない、あるいは、いずれかを殺害する、という任務。もちろん現実の法治国家で認められる行為ではない。しかし予告された未来が確かであるという前提で、果たしてそれは完全な悪と言えるか。それは、命の重さをどう測るか、という命題とも繋がる。
死刑制度を存続している国が少数化し、冤罪の恐れも排除できないことから、日本でも死刑廃止論議が盛んである。しかし、この世には「他人の命を奪うことの罪深さ」をどうしても理解できない人がいる。廃止論者は大概善人であるから、そんな事実を信じないかもしれない。しかし現実に、更正をまず期待できない犯罪者は、この世に少なからず存在する。もしある夫婦に、将来、そんな殺人淫楽狂が生まれるとわかっていたら、社会はどう対処すべきか。あるいはすでに生まれた子どもが、将来そうなるとわかっていたら?それは多くは人格障害であり病気ではない。予防も治療もできない。しかし、殺人を未然に防ぐために未来の殺人者を殺してよいか。より重いのは加害者の命か、被害者の命か。あるいはまた、将来必ず禍根をもたらす政治家をテロで殺すことは正当化できるか(そういえばテロがないことを嘆いた政治家がいましたね)?
もちろん、「必ず」という前提が誤りだ。私にとって、この世に「絶対」はないというのが、親の教えでもある。「絶対」は神の領域である。
だから座して待つ。ただ私は、衆愚の楽園・日本の近い死を予感しているのだ。
20世紀少年 第1章 終わりの始まり 通常版 [DVD]
原作は未読。Wikipediaに相当詳しく登場人物等が紹介されているので、それが参考になった。というか、それを参考にしなければならないことが本作の性格を物語っている。
本作は全3章の最初の章で、登場人物がとにかく多く、前半は人物の顔と役割を追いかけるので精一杯。後半、特にオッチョの(唐突な)日本への帰国からはクライマックスに向けてそれなりに楽しめるが、一部画面が暗すぎて何をやっているかわからない箇所がある。全体的に一連の事件を筋の流れの中に配置するのに忙しく、個々の人物の内面への掘り下げが十分ではない。第3章まで見ればその点も納得がいくのかもしれないが、第1章だけで売り出すなら、それだけで1本の映画として満足できるよう、脚本を整理すべきだったと思う。スター・ウォーズ第1作(エピソード4)程度の登場人物の数に絞るとか。
とはいえ、主人公ケンヂ達と同世代の者にとっては共感できる場面も多い。原っぱの秘密基地、友人と空想を膨らませたこと、人類初の月着陸のTV中継、大阪万博、中学でロックに目覚めたこと、T.レックス等は自分も体験したことなので、「ALWAYS三丁目の夕日」よりも懐かしさを強く感じた。確かに昔の空想が突然現実になれば悪夢である。見方を変えると、ベースになるこれらの事柄の実体験のない人に、本作、特に主人公達の子供時代はわかってもらえただろうか。私のような20世紀少年だった者が支持しなければならない映画なのかもしれないが、それにはもう一工夫欲しかった。
20世紀少年 <最終章> ぼくらの旗 豪華版 (本編DVD1枚+特典ディスクDVD1枚)※生産限定
個人としてはそれなりに楽しめたけど、『ともだち』がこれほどでっかい存在になったことへの説得力がやっぱりない気が…
そもそも復讐の動機が結局のところ小学生同士のいざこざレベルなんですよねー
確かに可哀相っちゃ可哀相だけど、それくらい大人になる前になんらかの解決しとけというかなんというか。。
随分 器の小さいラスボスに収まってしまった感があります。