子どもって、どこまで甘えさせればいいの?
「甘やかし」と「甘えさせ」の違いを、項目だて、かわいいイラストを交えて、著者の語り口調そのままに、語りかけているような本です。
最後のほうにある「親とは子供の思いを包み込む者、子供の処理しきれない思いを吸いとってやる者」という表現が、一番印象に残りました。
私は、著者の言う、いわゆる厳しい親に育てられ、自分の子育てにおいてもたくさんの悩みがありましたが、著者に出会ったおかげで、自分なりに子育てを楽しめるようになりました。もちろんいまも多少の悩みはつきませんが、著者から伝えてもらった子育てにおける極意みたいなものがつまったこの本を、悩んだときにはひもとこうと思います。
後半は特に、悩んでいる親たち、つまり多少なりとも厳しく育てられてきた親たちが読み進めると、なんだか著者が甘えさせ上手な親のように思えて、「育ち直し」をしているような温かい気持ちになってきます。
大げさかもしれませんが、この本があれば、世の「いじめっ子」や「問題児」はいなくなるのではないか……とも思えます。
ひとりでも多くのお母さんたちに読んでいただきたい1冊です。
「未熟な夫」と、どうつきあうの?
「未熟な夫」というタイトルを見て、
夫に不満を持っている女性陣はワッと飛びつくと思うが...
この本は、特に、
男性が男性だというただそれだけの理由で優遇され甘やかされて育ってしまい、
いわゆる「オコチャマ男」なままで成長しようとしない、
日本の男性たちについてかなり辛辣に書いています。
だが、妻であるあなたよ、
単に溜飲を下げたいだけのために本書を読むなかれ。
「未熟な夫」を引き寄せたのは、ほかならぬあなた自身であるし、
夫に未熟であることを許し続けてきたのも、
ほかならぬあなた自身なのだから。
そして最終的に求められるのは、
妻であるあなた自身が自分の未熟さと決別する勇気なのです。