ウルトラマン (秋田文庫)
かつて秋田書店から出ていたコミックス、一峰大二作「ウルトラマン」全2巻が一冊にまとまって登場です。
表紙と口絵、裏表紙画は書き下ろしと思われる新しいものですが、中身は当時のままです。
オリジナル怪獣ヤマトンとサイボーグ怪獣が登場する回が有名ですが、どちらもその後の「ウルトラセブン」のアイアンロックスと恐竜戦車のモチーフに生かされている?様に感じるのが興味深いですね。
今見ても、一峰先生の劇画調のタッチは、ウルトラ怪獣を表現するのにぴったりですね!
スカイドンやバニラ、グリーンモンスなどの迫力は特筆ものです。
また、複数のビートル機が活躍しまくるのも、一峰ウルトラマンの魅力です。
しかし解説の岩佐氏の文が、テレビの思い出、TVシリーズウルトラマンの概要、一峰先生の作品紹介と、話が飛びまくって、読みにくいというか意味が無いと言うか...
どろんこエース (上) (マンガショップシリーズ (39))
福本和也原作『黒い秘密兵器』とは異なり、こちらは一峰大二のオリジナル。
主人公が投げる「超球」の凄さは「分身魔球」や「消える魔球」をも凌ぐほどだが、いかんせん、ストーリー展開は、いま一つである。
おそらく作者自身は、あまり野球に興味がなかったのではあるまいか。
「原爆超球」などという、とてつもない投球法が、もっとゲームの中で生かされる展開になっていれば、より面白い作品になったのではないか。
プロレス悪役シリーズ〔完全版〕【3】 (マンガショップシリーズ (50))
プロレスの黎明期には必殺技であるとか、レスラーの生い立ちなどにかかわる「怪しい」エピソードとか、フツウの武道や格闘技とは異なる興行的要素のおもしろさがあった。これはとくに悪役どもの「怪しい」生活ぶりとか生い立ちがふれられた興味深いシリーズ。作画は「黒い秘密兵器」など野球ものでヒット作をおおくもつ一峰大二氏。
ここでは冒頭のジャングルボーイのはなしが怪しいを通り越してスサマジイ。人里離れた洞窟にすみ、毒蛇をあたまのなかに隠し、生肉を喜んで喰らい、そして文明人に復讐のためリングにあがるという。。。まるでマンガのなかの悪役プロレスラーそのもののような世界。どこまで真実かわからないのであるが、このみることのなかった悪役が実際のリンクで暴れたということがこの時代の「プロレス」らしいかも。。。
アントニオ猪木の師匠、故カール・ゴッチ氏。このシリーズで登場するとは違和感があるが、この「プロレスの神様」の若き日、苦しんでいたころのものがたりは貴重なエピソードとなっており、ファン必読とおもいます。貴重な復刻版です。