荒川美穂 商品

荒川美穂 観光 (ハヤカワepi文庫)

 訳者はあとがきで、本作を日本の読者に紹介したいと思った理由を次のように書いている。 「〜主人公たちの置かれている状況が、日本の過去のどこかの場面と(少なくともわたし個人の過去のどこかと)つながっているように思えてならなかった」 これは読んでいて感じたなぁ。資本主義進化論的な意味で、タイの現在が日本の過去に重なるっていう感じ方はおこがましいかもしれないし、実際、リニアじゃなく、パラレルワールド的なデジャヴって捉え方が正解なんだと思う。まぁ「ガイジン」では、その昔、日本人がガイジンに感じたのと似た感情を、今ではタイ人が日本人に感じてる訳だし、そうした立場の入れ替わりってのもパラレルワールド的である。もちろん、現実の日タイ間の歴史ってのも忘れちゃいけないディティールだろうけど。「カフェ・ラブリーで」じゃ、主人公の父親はクレーン事故で“アメリカの子どもたちに送られるばかりになっていた木のおもちゃで満杯の、家ほども大きな木箱”の下敷きになって死んでしまうってエピソードも出てくる。こういうアメリカの影的な要素とか、まだまだカオス的な社会の様子の活写が、日本の戦後文学にも重なるんだよね。なんか欧米の文学より、シンパシーを感じるんである。西欧的なドラマツルギーの部分と日本の純文学的な情緒の部分が両方あって。訳者あとがきで紹介されている「ガーディアン」の書評記事の「優れた物語を読んだというだけでなく人と世の真実を知った、と読者が思うような短篇を書ける作家はきわめて少ない」って褒め言葉はまさにその通り。“人と世の真実”ってのを別の言葉にすると、“風景がよく描けている”ってことだと思うんだよね、人だけでなく社会だけでなく、その両方が存在している風景。亜熱帯の湿度とかも感じられるしさ。ローカルを描きながら普遍的である、っていうかさ。とにかく、どの短篇もハズレなし。この人、すっごい才能である。 観光 (ハヤカワepi文庫) 関連情報

荒川美穂 four-tune! DVD すてっぷわんっ! 豪華盤

120分という長時間で、トランプしたり、絵を描いたり、ボルダリングしたりと面白かったです。りえしょんのお梨衣無双を4人でしてる所は特に笑いました。けど、企画ばかりじゃなくて、4人のフリートークをもうちょっと見たかったかな。すてっぷわんっ!という事で、第2弾が出る事を期待してます。 four-tune! DVD すてっぷわんっ! 豪華盤 関連情報




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