東京怪童(3) <完> (モーニングKC)
あまりにも早い終焉。
この物語をどう評したらいいのだろう。
それぞれの登場人物の問題が、きっとこれから深く深く掘り下げられて、
自分の本当の姿に気づき、受け入れ、やがて光が見えてくる・・・。
そんな話を期待していた。
それなのに。
あまりにも率直すぎるDr.玉木の独白。
本当はもっと屈折していて、もっともっと自分の中へと逃げ込んで行って欲しかった。
顔を見せずに終わってしまったスペースインベーダーズ。
彼らにも、何か与えられた役目があったに違いない。
膨らんだお餅が、はじける前にしぼんでしまったような二本木さん。
彼にはもっともっと秘密を抱えて、あやしく活躍して欲しかったのに・・・。
そしてどこか遠くをみるような、花のまなざし。
彼女の物語は、まだ十分に語られていないはず。
ハシへの想いも、まだ形になっていなかった・・・。
本当は読者も知らない所で悲しんだのだろうか?
それとも、感情をあえて押し殺しているのか・・・。
いろんな疑問や不満が交錯するが、それでもハシの最後の告白は胸を打つ。
彼はきっと嘘がつけなかったんじゃない。
自分を悪く見せることしか出来ない、偽悪者だったのだ。
そんな自分を変えるため、ペンギンと同じくすべてを賭して渦の中に飛び込んでいったのだろう。
もしかしたら、この漫画自体がハシの作品なのかもしれない。最初からそんな風に仕組まれていたのかも。
最後のコマと、『望月ミネタロウ』というペンネームを見て、ふとそう思ってしまった。
鮫肌男と桃尻女 [DVD]
オフビートの芝居と笑いがたまらない。
キャストもばっちりで、いろんな方が言うように我修院が傑作。
浅野君の芝居に見えない芝居につい引き込まれてしまう。
何回も見直してしまう作品だ。
ずっと先の話 (デラックスコミックス)
すごく面白かったです(^^)
これだけ1冊の中でいろんなジャンルの漫画が
読めるって、ほんとすごいとおもいました!
1/3は全てカラーになっていますが、1コマ1コマ
引き込まれました
個人的には表題にもなっている「ずっと先の話」
が一番好きです
うーん でも
どれも比べられないんですけどね(^-^)
おすすめです。是非読んでみて下さい
深いテーマにひきこまれますよ
ドラゴンヘッド [DVD]
壊滅した社会(世界)を再現した映像がとても素晴らしく、
ハリウッド映画と比べても遜色を感じません。
それだけに私にとって非常に「惜しい作品」になりました。
原作のテーマ性を明確に解釈出来ているのは
トンネルから脱出する30分程で
それ以後、ダイジェスト的にマンガ版のシーンを繋げています。
原作の個々のシーンは作品のテーマと呼応するものですが
この映画版ではダイジェストであるため
浅い解釈にとどまざるを得ません。
邦画界にとって、膨大なマンガ・アニメ原作の存在は
大きな武器の一つですが、ほとんどの作品に共通する
「2時間の枠に入りきらない」という問題を
解決しないと宝の持ち腐れになりかねません。
全てのエピソードを詰め込むのではなく
トンネルから脱出するまでを2時間の枠で映像化した方が
良かったのではないかと思います。
内容で2点、映像のがんばりにプラス1点です。
しかし、トンネルから脱出するまでの30分は
鳥肌ものの出来栄えになっており、原作ファンなら
このシーンだけのために観賞するのも悪くないと思います。
映画ならではのリアリティがあります。
私は原作を読んだ事があるので「原作と比べて」という
立場で評価しましたが、マンガ版とは違う映画版ならではの解釈が
あってもいい訳で、原作を読んだ事のない人の方が
素直にこの作品を受け止める事が出来るのかも知れません。
鮫肌男と桃尻女 & PARTY7 ツインパック [DVD]
石井監督作品はとにかく、オフビート感たっぷりなんです。
思わぬところで笑わせたり、奇妙な間をとってテンポをはずしたり。
ここでそうくるかーってドッキリがあったり。
最後の最後まで読めない展開が観ていて飽きません。
さらに、キャスティングが素晴らしすぎる。
浅野、岸部、永瀬、原田、などなど、一癖も二癖もある役者がオフビート
にのって演じる。次の展開なんて予測がつきませんよそりゃ。